茶碗蒸し人気レシピ1位「固まらない、ふわふわしてなめらかにならない等失敗しがちな貴方必見。失敗いらず」つくれぽ1000越クックパット殿堂入
茶碗蒸し人気レシピをジャンル別に掲載。
クックパットつくれぽ1000越殿堂入り人気1位
「私失敗しないので。〜茶碗蒸しX(エックス)〜」
手術室のように静まり返ったキッチン。
そこに現れる白衣の女、その名は大門未知子。
「茶碗蒸し?そんなの、蒸せばいいだけでしょ」
鋭い目つきで卵を割ると、音すらエリート。
菜箸がスッと伸びて、ダシと卵が一瞬で黄金比に到達。
そこに医師免許と茶碗蒸し免許を持つ助手がボソッと一言。
「火加減が難しいので…」
「いたしません」
そう言い放ち、未知子は蒸し器を使わず、鍋に水を張ってアルミホイルを被せるだけの荒業。
「私は、蒸し器も使わないので」
彼女の辞書に"普通"という文字はない。
あるのは"革命"と"ふわとろ"のみ。
その工程、まるでオペ。
鍋のフタを開けると、そこには黄金色に輝く茶碗蒸し。
「ぷるん…ふわっ…なめらか…」
助手の感想がまるで医療ドラマの実況。
しかも具材の配置が完璧すぎて、食べた瞬間「なんか…胃腸が整った気がする」とまで言わせる魔力。
だが、大門未知子、決して驕らない。
「茶碗蒸しに"適当"は通用しない。そうね、火加減は心臓の鼓動と同じよ」
どこの医大でも教えてくれないこの感覚。経験値のみで掴んだ、謎の茶碗蒸し哲学。
ある日、院長からこんな命令が。
「電子レンジで作ってもらえませんか?」
未知子の目が鋭く光る。
「私は電子レンジでも失敗しないので」
こうして彼女はレンチン茶碗蒸しにも挑む。
ラップの張り方すらピンセットで調整するレベルの精度。
チンという音とともに現れたのは、滑らかさレベル100の茶碗蒸し。
助手「え、もうプリン越えてません?」
未知子「私はプリンではなく、茶碗蒸しを作っただけ」
自信と孤高がダブルで襲い来るセリフ、さすがはフリーランス茶碗蒸しドクター。
しかもレシピは2人分。
「恋人ができたら、これ出せばいい」
未知子は恋愛にも無関心かと思いきや、そこは抜かりない。
「茶碗蒸しが作れる女、それは無敵よ。料理上手?それも"いたしません"の中に含まれてるの」
もはや哲学書の一節みたいなこと言ってるけど、なんか説得力あるのが腹立つ。
そして今日も未知子は立ち上がる。
新たなる茶碗蒸しの症例(レシピ)を求めて。
「患者…いや、茶碗蒸しの声を聞くのよ」
そう呟きながら、沸騰しない程度の火で、静かに蒸し上げるその姿。
もはや神々しい。
茶碗蒸しに失敗して落ち込んでるそこのあなた。
大丈夫、未知子も最初は固まらなかった(かもしれない)。
でも、何度も「いたしません」と言いながら、ここまで来た。
さあ、あなたも言ってみてほしい。
「私は…茶碗蒸しに失敗しないので」
そしてその日から、あなたの卵液は新たなるステージへ昇華するのである。
──続編:「スが入ったって、私、諦めませんので」制作予定中。